メンテナンスのタイミングを逃してしまうと、後になって高額な補修費用が掛かってしまったり、大切な財産であるお住まいの資産価値が下がってしまうこともあります。

前回防水工事をされた時期はいつでしょうか?
周期は工法によって差がありますが、おおよそ10~15年周期で防水工事を行なうのが一般的です。防水機能が失われる前に修繕することが大切です。
具体的には、屋根、屋上や、ベランダ等などからの漏水を防ぐための工事です。
ご存知のとおり水分は建物の大敵です。建物内部に浸入してしまうと、躯体強度を下げる原因になります。

また建物内部に浸入した雨水は、壁や天井を変色・劣化させ、美観を損ねます。
さらに、カビの発生原因ともなるので、ぜんそくやアレルギーといった健康被害も引き起こしかねません。
屋上防水が建物の寿命を大きく左右する
普段、あまり屋上に上がることはないと思いますが、屋上は常に紫外線や雨水にさらされている部分なので劣化しやすい部位と言われています。いくら防水対策を施したとしても恒久的には防水できません。定期的な防水メンテナンスをすることが建物の保全に繋がります。
防水メンテナンスはまずは築10年目を目途に!
屋根・屋上・ベランダ・バルコニーなど、表面塗膜(トップコート)の機能が落ちてくる頃合いです。
防水工法は「アスファルト防水」や「シート防水」など、多岐にわたりますが、殆どトップコート施工は行われます。
日々劣化していきますので、水分の躯体内への進入を防ぐためにも、また建物を長く保つためにも定期的なメンテナンスをお勧めします。

築25年前後で場合によっては屋根の葺き替えを!
スレート屋根の耐用年数は25年と言われています。
前回のメンテナンスから10~15年経過していればそろそろ寿命です。

「雨漏りしているわけでないのに葺き替えするの?」
とお思いの方もいるでしょうが、雨漏りしてからですと、目に見えない躯体へのダメージがあるかもしれません。また、染みた天井のクロス替えなども必要になってきますので余分な出費を覚悟しなければならないでしょう。
もちろん防水工事という点では、屋上だけでなく廊下やバルコニーにも専用の防水を施すなどいろいろ対策が必要です。屋上と合わせて点検してみましょう。
既に起こってしまった!~雨漏り・漏水~

1つとは限らない!雨漏り・漏水の経路
雨漏りと漏水を止めるにはお住まいの総合的な診断が必要です。
例えば屋根から雨水が浸入している場合でも、「その部分だけなのか」「屋根の他の部分からの浸入はないのか」などの判断は非常に困難です。
また雨水の浸入箇所と思われる部分を見つけても、無闇に塞いでしまうのはお勧めできません。水や水蒸気の流れをブロックしてしまうことで、余計に悪化させる場合があります。

① 屋根から
最上階の天井に染みがある場合、殆どは屋根からの雨水進入です。
② 雨漏部分の真上が侵入箇所とは限らないケース
「雨漏りの原因は真上から」と考えがちですが、他方から伝って全く違う部屋で起こる場合もあります。
③ 外壁から
雨漏りというと屋上・屋根からというイメージがありますが、外壁のクラックなどからの進入もあります。
④ バルコニーから
下階の雨漏りの多くはバルコニーやベランダが原因とされます。
ベランダ内部などに溜まった水がうまく排水できないと起こる可能性が高まります。
⑤ 水道管から
建物に問題が無くとも水道管等の配管から漏水もあります。
また上記ケースの複合型のトラブルもあります。
雨漏箇所が1つだけとは限りません。複数箇所から雨水が侵入している場合もあります。
いずれの場合も素人での判断は難しく、専門家による専門機器を使用した調査が必要となります。
こんな時は早めに工事の検討を! 屋上防水修繕工事をしたほうがよいサイン

ルーフバルコニーがある下階は注意が必要

広く開放感があり、日当たりも良いところが多く人気のあるルーフバルコニー。
階下の屋根部分に作られたバルコニーのことを指し、こちらも屋根や屋上と同様の注意が必要です。
排水ドレンにゴミは溜まっていませんか?
またひび割れや色褪せなどの劣化などはないでしょうか?
もし下階の天井のクロスに膨らみや、浮きがでているなと思ったら要注意です。
すでに漏水が始まっている可能性が大きいと考えられます。
ルーフバルコニーの防水劣化のトラブル例
台風通過後、排水ドレンの詰まりによりプール状態に…下階のお部屋では雨漏り被害が…

既に複数の雨漏り経路ができている状態で、総合的な防水修繕が必須となりました。
シーズン毎にチェックしたい!防水メンテナンス

点検といっても、無理に屋根や屋上に絶対のぼらないでください。危険です!
目視だけで充分ですので、気になるところを見つけたらまずはご相談ください。