2021年6月11日4 分

空室対策リノベーション 入居者ターゲットを設定する3つのメリット

最終更新: 2023年9月28日

朝日リビングでは、リノベーションをする際に“入居者ターゲットの設定”を行っていますが、「万人受けするほうがいいのでは?」や「なんでやる必要があるの?」と、あまり必要性を感じていないオーナー様や管理会社の方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回は、リノベーションにおいて、入居者ターゲットを設定する3つのメリットについてお伝えします。

■入居者ターゲットを設定する3つのメリット

ずばり、結論は下記3点です。


メリット①:ニーズが具体的になり効果的な戦略が立てられる

メリット②:入居が決まりやすい

メリット③:工事費の無駄を防げる


つまり、「予算内で、物件探しをしている人に選ばれやすい魅力的な物件をつくるため」に、入居者ターゲットを設定しています。

どういうことなのか? ひとつひとつのメリットを紐解いていきましょう。

■メリット①:ニーズが具体的になり効果的な戦略が立てられる

こちらは、プレゼント選びに例えると、わかりやすいです。

そこで質問です。

プレゼントをあげる相手が決まっているのと、決まっていないのとでは、どちらがプレゼントを選びやすいですか?

言うまでもなく、プレゼントをあげる相手が決まっている方が、プレゼントを探しやすいですよね?

なぜなら、相手が決まっていれば、その人が欲している物や好きな色などを、事前に調査してから買うことができるうえに、渡した相手に喜んで貰える確率が高くなるからです。

これが「ニーズが具体的になる」ということです。

反対に、相手が決まっていなければ、何を選んだらいいかわからない上に、せっかく買ったのに喜んでもらえなかった・・・ということにもなりかねないですよね。

リノベーションも同様に、入居者ターゲット(プレゼントを渡す相手)が決まれば、ターゲットが好みそうなデザイン、ターゲットに必要な設備、ターゲットが過ごしやすい間取りなどを、プランに落とし込んでいけるので、空室対策に効果的なプランが立てられます。

■メリット②:入居が決まりやすい

メリット①にあるように、ターゲットの欲しているものが物件に反映されていきますので、物件探しをしている人に選ばれやすくなります。

例えば

赤ちゃんがいる子育てファミリーが、物件を探していたとします。同じ家賃、同じ立地、同じ2LDK場合、下記の①と②のどちらの物件を選ぶでしょうか?

①広いリビング、対面キッチン、洋室2部屋

②広いリビング、対面キッチン、洋室1部屋、和室1部屋、広い玄関

おそらく、②を選ぶ人が多いでしょう。なぜなら②の物件は、赤ちゃんがいるファミリーが、不便だなと思うことを解決してあげているからです。

つまり入居者ターゲットを設定してリノベーションプランを立てるということは、住む人の好みに寄せることだけではなく、住む人の不満や問題を解決してあげることにも繋がるのです。

よって物件を探している人に選ばれやすくなります。

■メリット③:施工費の無駄を防げる

3つめのメリットは、メリット①のようにニーズが具体的になるので、必要のないことはやらないで済むということです。

例えば、対面キッチン。

20代の単身男性にはニーズは少ないですが、ファミリにーにはニーズがあります。女性でも、料理にこだわる女性もいれば、料理なんてしないという女性もいます。

例えば、

入居者ターゲットを「仕事やバイトで忙しく休みの日はゆっくりしたい20代単身女性」に設定した場合、無理に対面キッチンにする必要はありません。むしろ居室の広い方が気に入ってもらえるかもしれません。

つまり、入居者ターゲットを設定しておくと、必要なものと必要でないもの、優先順位が明確になります。優先順位の高いものをプランに入れ、予算外となるものは、優先順位の低いものから削除していけるので、工事費の無駄がなくなります。

■入居者ターゲットの設定方法

いかがでしたでしょうか?

入居者ターゲットを設定することが、リノベーションの費用対効果をあげることだと感じていただけたでしょうか?

ここで注意しておきたいことが1点あります。それは

入居者ターゲットは、やみくもに選んでいるわけではありません。

・物件の特徴や課題(間取りも含む)

・現入居者

・地域の特性からそのエリアを選ぶ可能性が高い人

上記の情報を、建物診断と管理会社へのヒアリングから分析をしたうえで入居者ターゲットを割り出しています。

リノベーションを検討されている方、長期の修繕計画を立てたい方は、ぜひ朝日リビングの建物診断をご活用ください。1冊のレポートでご報告いたします。